電気温水器は、ガス給湯器と比較して、初期費用は高めですが、ランニングコストを抑えられる可能性がある給湯器です。特に、深夜電力を活用することで、そのメリットを最大限に引き出すことができます。深夜電力とは、電力会社が設定する、夜間の電力料金が割安になるプランのことです。多くの電力会社では、夜間(例えば午後11時から翌朝7時まで)の電気料金が、昼間の料金に比べて大幅に安く設定されています。電気温水器、特に貯湯式は、この深夜電力の時間帯にお湯を沸かしてタンクに貯めておくことで、電気代を大幅に節約できます。タンクに貯められたお湯は、日中の入浴や洗い物などに利用できます。深夜に沸かしたお湯だけで足りるかどうかは、家族の人数やお湯の使用量によって異なりますが、多くの場合、4人家族であれば、370リットルから460リットルのタンク容量で十分に対応できるでしょう。ただし、深夜電力プランを利用する際には、いくつか注意点があります。まず、昼間の電気料金が割高になる場合があることです。日中に電気を多く使う家庭では、深夜電力プランのメリットを十分に活かせない可能性があります。そのため、ご自身のライフスタイルに合わせて、電力プランを慎重に選ぶ必要があります。また、電気温水器は、タンクの容量以上のお湯を使うと湯切れを起こす可能性があります。湯切れを防ぐためには、家族の人数や使用量に合わせて、適切なタンク容量を選ぶことが重要です。さらに、お湯の使用量を節約することも大切です。シャワーの時間を短くしたり、食器洗いの際にはお湯を出しっぱなしにしないなど、日々の生活の中で工夫することで、湯切れのリスクを減らし、電気代の節約にもつながります。最近では、AI(人工知能)を活用して、お湯の使用パターンを学習し、自動で最適な運転を行う電気温水器も登場しています。これらの機能を利用することで、さらに効率的にお湯を使い、電気代を節約することが可能です。電気温水器の導入を検討する際には、これらの最新機能についても調べてみることをおすすめします。