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プロが解説する白蟻駆除の代表的な2つの工法とは
白蟻駆除と一言で言っても、その方法は一つではありません。プロの業者が行う駆除には、建物の構造や被害状況、依頼主の希望などに応じて使い分けられる、代表的な2つの工法が存在します。それが「バリア工法」と「ベイト工法」です。それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解することで、自分の家に最適な駆除方法を選択する手助けになります。まず、古くから行われている一般的な方法が「バリア工法(薬剤散布工法)」です。これは、床下の土壌や木材部分に、白蟻が嫌う、あるいは接触すると死んでしまう液体状の薬剤を直接散布し、薬剤のバリア(障壁)を形成することで白蟻の侵入を防ぎ、すでに侵入している白蟻を駆除する方法です。この工法の最大のメリットは、即効性が高いことです。薬剤を散布したその日から効果を発揮するため、被害の進行をすぐに食い止めたい場合に非常に有効です。また、ベイト工法に比べて比較的費用を安く抑えられる傾向にあります。一方で、床下に人が入って作業する必要があるため、建物の構造によっては施工が難しい場合があります。また、使用する薬剤によっては臭いが気になることや、化学物質に過敏な方、小さなお子様やペットがいるご家庭では、薬剤の安全性について業者と十分に相談する必要があります。もう一つの方法が、比較的新しい「ベイト工法(毒餌工法)」です。これは、建物の周囲の土に「ベイトステーション」と呼ばれる容器を埋め、その中に白蟻が好む餌木と、脱皮を阻害する特殊な薬剤(ベイト剤)を入れておく方法です。ベイト剤を食べた白蟻が巣に帰り、仲間にも餌を分け与えることで、時間をかけて巣全体を根絶させることができます。この工法の最大のメリットは、巣ごと全滅させられる可能性が高いことと、薬剤をむやみに散布しないため、人や環境への安全性が非常に高い点です。デメリットとしては、効果が出るまでに数ヶ月単位の時間がかかること、そして巣が根絶するまで定期的な点検と管理が必要になるため、バリア工法よりもコストが高くなる傾向があることが挙げられます。どちらの工法が優れているというわけではなく、それぞれに一長一短があります。専門の業者による正確な診断のもと、それぞれのメリット・デメリットをよく理解し、自分の家の状況やライフスタイルに合った最適な方法を選択することが重要です。