白蟻の被害に遭ってから高額な費用をかけて駆除するよりも、はるかに効果的で経済的なのが、そもそも白蟻を家に寄せ付けないための「予防」です。白蟻は、暗く、湿っていて、餌となる木材が豊富な場所を好みます。彼らが好む環境を私たちの手で作らないように、日々の生活の中で少し意識を変えるだけで、白蟻のリスクを大幅に減らすことができます。今日からすぐに始められる予防策と、家の管理方法についてご紹介します。まず、家の周りの環境整備が基本です。庭や家の外壁に、不要な木材や廃材、段ボールなどを放置していませんか。これらは白蟻にとって絶好の餌となり、巣を作る格好の場所を提供してしまいます。使わなくなった木材は速やかに処分し、薪などを保管する場合は、地面に直接置かず、コンクリートブロックの上などに置いて、家から離れた場所に保管しましょう。次に重要なのが、家の基礎周りの風通しを良くすることです。白蟻は湿気を好むため、建物の床下の換気は非常に重要です。床下換気口の前に植木鉢や物置などを置いて、空気の流れを妨げていないか確認しましょう。また、エアコンの室外機から出る水が、常に家の基礎部分を濡らしているような状態も避けるべきです。ホースを使って水を排水するなどして、建物の周りを乾燥した状態に保つよう心がけましょう。家の中では、雨漏りや水漏れを放置しないことが鉄則です。屋根や外壁からの雨漏り、浴室やキッチンからの水漏れは、壁の内部や床下の木材を湿らせ、白蟻を呼び寄せる最大の原因となります。水漏れのサインに気づいたら、見て見ぬふりをせず、速やかに専門業者に修理を依頼してください。これらの自分でできる対策に加えて、より確実な予防策として、専門業者による定期的な点検と予防処理があります。多くの白蟻駆除業者は、新築時や前回の駆除から5年が経過したタイミングで、予防的な薬剤散布を推奨しています。これは、薬剤の効果が永久には続かないためです。プロの目による定期的な床下点検は、自分では気づけないような初期の兆候を発見する絶好の機会にもなります。日々の小さな心がけと、専門家による定期的なメンテナンス。この二つを組み合わせることが、大切な家を白蟻の脅威から守るための最も確実な方法なのです。
白蟻を寄せ付けない!今日からできる予防策と家の管理法